パルミジャーノ・レッジャーノ
Parmigiano Reggiano
産地イタリア、エミリア・ロマーニャ州
原料牛乳
乳脂肪分32〜35%
形状直径35〜45cm、高さ18〜24cm、重さ30kg
タイプハードタイプ
季節1年中
プロフィールイタリアの先住民であるエトルリア人が2000年も前から作っていたとされているこのチーズ。北イタリアのポー河流域では同じようなチーズが各地で作られてるが、1955年にエミリア・ロマーニャ地方の限られた土地で作られ、決められた規定にのっとって作るチーズのみを「パルミジャーノ・レジャーノ」と名乗ることができるようになった。(その他のポー河流域で作られる同じようなチーズは「グラナ・パダーノ」という)
前日の夜に搾った乳を静置して自然に浮いたクリーム部分と分離させ、その脂肪分の少ないミルクと朝搾ったミルクを合わせてチーズを1日に1回しか作ってはいけないと決められている。(グラナ・パダーノは朝、夜の2回作っても良い)
また熟成期間も最低18カ月以上と非常に長く、熟成期間が長いチーズほど価値が上っていく。 銀行にチーズを持っていけばそれを担保にお金を借りることができ、そのため銀行がチーズの熟成庫をもっているところがあり、そこにはベテランの熟成士がチーズの熟成の管理をしている。
太鼓型をしたチーズの側面にはびっしりと「PARMIGIANO REGGIANO」と模様(小さな穴でかたどった)がされ、作られた年(たとえば1995)も刻印されている。
チーズの中はうすい麦藁色で、切るとボロボロと砕ける。 熟成の期間は通常2年くらいだが、3年、4年のものもあり4年以上になると最高級品となる。
食べた感想私の住んでいる近所にあるスーパーでは、パルミジャーのをまるまま仕入れてお店でカットをして売っています。カットしたときに、ある程度の大きさのブロックにならず小さな破片になったものを「おつまみパルメ」といって小袋で売っていて、適当な量ですし、わりと買いやすい値段なのでよく買っているのですが、削って料理に使って良し、赤ワインのお供にそのまま齧るのも良しととても重宝なチーズです。 パルミジャーのはカットした表面がスパッとしておらず、ツブツブ、ざらざらしているので、小袋に入ったチーズを見るといかにもアミノ酸の結晶のかたまりのようでおいしそうなのです。
(上の写真はブロックで売っていたものを購入)
実際かじると「ジャリッ」とした感触があります。大型のハードタイプのチーズは長く熟成させるとアミノ酸の結晶化が進みコクも増しますし、結晶がジャリと歯に感じられるようになります。そういうチーズは甘く香ばしく味にも深みが出て非常に美味しいものです。
料理の材料として(調味料代わりとして)使ってしまうのはもったいないのでネズミのようにカリカリと齧るに限ります。そういうときに重すぎない赤ワインが一緒にあれば、どんなに素晴らしいマリアージュが体験できることでしょうか!
パルミジャーノはピリッとするような刺激はまるでなくそして苦味もなく、とにかく甘く優しい穏やかな味です。そのまま口の中で転がしていても、じわぁ〜っと美味しさが広がる旨味のかたまりです。(するめを噛んでいるときに広がる旨味のよう)
パルミジャーノはカットしたてが美味しいそうです。もし加工年月日(カットした日)がちゃんと記載されていれば、なるべく新しいものを選ぶといいでしょう。
合うワイン赤ワイン全般に。私の好きな組み合わせはサンジョヴェーゼ種のワイン(キャンティなど)や、ブルゴーニュやボージョレのあまり重くないワインとの組み合わせ。(チーズの味が引き立ちます)
タンニンが強い赤ワインに合わせても、不思議とワインの渋みやとんがりを緩和して飲みやすいマイルドなものに中和してくれる。(こちらはワインの味が変わります)
合うパンバゲット、パン・ド・カンパーニュなど。




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