カンタル
Cantal
産地フランス、オーヴェルニュ地方
原料牛乳
乳脂肪分45%
形状3種類の大きさがある。すべて円筒状。
フルム・ド・カンタル; 直径約36〜42cm、高さ35〜40cm、重さ35〜45kg
プチ・カンタル;直径約26〜28cm 重さ15〜20kg
カンタレ;直径約20〜22cm、重さ8〜10kg
タイプセミ・ハードタイプ
季節1年中
プロフィール 古代ローマの博物学者、大プリニウスによる「博物誌」に‘カンタル高原で作られる優れたチーズ’という記述があり、2000年の歴史を持つフランスで最古のチーズと言われている。先月紹介した「ブルー・ド・ヴェルニュ」と同様、山岳地帯に散在する高地牧場で飼われているサレール種の牛乳から作られる。「サレール」「ライオル」という作り方や形状、生産される地方もがほとんど同じのAOCチーズがあるが、この「カンタル」が圧倒的に生産量が多く、「サレール」と「ライオル」の生産量を合せてもカンタルの10分の1にも満たない。(1994年の統計)フランスチーズ全体の中でも、「コンテ」「ロックフォール」に続いて第三位の生産高を誇っている。(1990年の統計)
大きい物は大人が腰掛けられるほどの大きさで、外側はごつごつしていて熟成時間が長いと赤い斑点のあるオレンジ色になる。中身はアイボリーで脂肪分でしっとりとしているが締まっている。ほのかにナッツの風味がして素朴ではあるが芳醇な味わい。
食べた感想最近、くせのある強いチーズよりもおだやかなものが恋しくなって、ついついチーズショップに行ってもセミハードとかを選んでしまいます。セミハードがすべておだやかな味と言うわけではありませんが、カンタルは個性的ではないけれど味わい深く、滋味あふれる優しいチーズです。原料は牛乳だけで他のタイプのチーズのようにカビを繁殖させたり、お酒で洗ったりと何も加えていないのに、何故かナッツ(木の実)のような味とかにおいが感じられます。これはセミハードタイプのチーズに共通する特性かもしれません。(だから秋になってセミハードが恋しいのかもしれません)
カットしてそのままじっくりと味わって食べるのもいいですが、薄くスライスしてパンにのせて軽くトーストしても、とても美味しいものです。
合うワインマイルドな辛口の白(例えばマコン、ブルゴーニュ・ブランなど)、フルーティーな赤(例えばボージョレーの赤ワイン)。
合うパンカンパーニュ。このパンに薄くスライスしたカンタルをのせてトー ストしたら美味しい。


テーブルサイズにカットしたカンタル


yuko@yuko-cheese.net : Send Mail

矢印 「ゆうこ・チーズ・NET」トップページへ