過去のチーズ系主婦日記(2002年4月〜6月)

私、ゆうこの、毎日のひと言感想文みたいなものです。
最新はこちら

2002.06.28(fri)

バタバタと忙しかったここ数ヶ月だったが、今週は仕事関係の外出などが1日もないユッタリとした1週間だった。
ダンナは出張中で娘と2人きりなので夕食の買い物にも行かなくても済んでしまうような日もあり、朝からじっくり掃除、洗濯、冬物の整理(今頃するな!)、家庭菜園の手入れ、など家事に精を出す余裕があった。

これだけ在宅しているからたまには娘のお友達に遊びに来てもらったら・・・と考え、相談を持ちかけてみたが、彼女は「いいの、誰も呼びたくない」という。
いつも話題に出てくるお友達の名前を挙げてみても「家では遊びたくない」と拒否。
自分が子どもだった時代に比べて、学校から帰宅した子ども達が住宅街で遊び回っているという姿はあまり見られなくなった。昔は遊ぶ約束をしてこなくても近所の子たちが公園や道で遊んでいたから、ランドセルをおいてすぐに遊びに行ったものだ。
最近は近くの公園では誰一人遊んでいないという時間帯もあるからへたに公園へ行けとも言えないし。
友達のおうちによばれても、母親がそのお家まで送っていって5時になったら迎えに行く・・・ということが普通だ。となると、仕事やなにかで日中不在にしている私の娘にとっては放課後に友人と遊ぶきっかけが少ないのか?
習慣がないゆえ、友人と遊びたがらないのか?

そんな彼女を見ていると学校ではどうしているのだろう?と不安がよぎる。
注意して見たり聞いたりする限りでは学校では楽しく過ごしているようだ。
じゃ、どうしてうちに友達を呼ばないの?と聞くと
「家に帰ってまで友達とは遊びたくないの。」ときっぱりと言い切る娘。
一人っ子なので友達をたくさん作って欲しい、なんて思うのは私の勝手な願いなのかもしれない。
一人遊びが好きで苦にならない子もいるのだろう。

心配して母に相談すると「きっと大物になるよ!」と根拠のない返事が。
協調性があることが一般に美徳とされているが、芸術家とか有名になる人って必ずしも協調性がある人ってわけじゃない、というのが母の意見。

う〜ん。納得できるような、できないような。
いずれにしても私の価値観を彼女に押しつけすぎるというのはいけないのかなと考えて、しばらくは楽観視していよう。
一時的なものかもしれないし。


2002.06.19(wed)

たいへんだった研修のメニューのなかに、マンステールを使った官能評価の実践というものがあった。
研修が行われたストラスブールという都市はフランスのアルザス地方にあり、マンステールというウオッシュチーズの故郷でもある。
街のチーズやさんやスーパーにはいろんなメーカーの大小さまざまなマンステールが売られていた。
初めて見るマンステール・フレ(真っ白で熟成をさせていないタイプのマンステール)や高さが8センチ、直径が19センチの大きなものなど。
そうそうBIOのマンステールというものも各店で売られていて、ワインに続きチーズもひょっとしてBIOブーム到来か?って思ってしまうほど。(マンステールだけではなくてコンテ、モルビエ、カマンベールetc…とBIOチーズのオンパレードの店もあった。)
今回はBIOのチーズを買ってみたり食べてみたりすることをしなかったので、BIOとそうでないチーズとの味に違いがあるのかどうかは検証できなかった。

さてマンステールを使った実践的な研修とは、いろんなメーカーのいろんな熟成状態のチーズを6個ほど無作為に選び(準備は研修をしてくれた会社がしてくれていた)、それぞれに適当な番号を振って事前に決めていた24のチェック項目にそってひとつひとつチェックしていく。
チェック項目には色について(白〜オレンジ〜茶色)や色の濃淡、チーズの匂い(酵母臭、アンモニア臭、カビ臭etc)や味(塩味、酸味、苦み、etc)など視て、嗅いで、食べて、といろいろある。

同じマンステール(AOC)なのでどれも微妙な領域で大きく差があるわけではない。
自分の中にある今までの経験で培った物差しを頼りにどんどん食べ進んでいくのだが、チェック項目が多いこともあってなかなか集中力が続かない。しかも一度試食したものには、もう一度戻らないというのがチェックの鉄則なので、「あれ?さっきのに比べてどうだったっけ?」と迷ってしまって、出口のない迷路に入り込んでしまうような心境がしばしばおとずれる。

ワインのテイスティングもたいへんだけれど、チーズのテイスティングも真剣にしたらホントたいへん。ワインははき出せるけれどチーズはどんどん食べないとならないからお腹もふくれるし、それほどチーズが好きでないという人には苦痛であろう。

項目の中に「飲み込み易さ」と「口溶け易さ」というものがあった。
チーズを数年間たくさん食べてきた中で、色を視たり匂いを嗅いだり味を確かめたりは常にしてきたが、口溶けとか飲み込みの良さなどについては考えたこともなかった。
項目に上がっているから実際に意識をして食べてみたところ、これがチーズの外見や味などとは全然違う分野でそれぞれに個性や違いがあるということを発見。
チーズがかなり熟成して柔らかくなっているチーズでも、必ずしも口の中でスッと溶けてするっと喉越し良く食べられるとは限らない。
いつまでも口の中で粘っているものもある。匂いや味が良くても口の中に残留する時間が長いものは不快感が増す。
そうか、口当たりや口溶け、喉越しってこともチーズのおいしさに関係しているんだ・・・。

人にチーズのおいしさを伝えるためにいろんな言葉やできれば共通の味やおいしさを測る物差しのようなものを作りたい。
その物差しの目盛りには食感(食べた感じ)も盛り込まねばならない。


2002.06.13(the)

6月2日から1週間、ストラスブールに官能評価法&パネリストの教育法&チーズの官能評価法の研修に行ってきた。
習わなければならない内容が膨大なのに日程が非常に少ないので、かなりタイトで内容の濃い、そして専門的なことばかりでとても大変だった。
消化不良ではあるがこれから徐々に自分自身で復習や研究をしていきながらモノにしていかねば。

渡仏前は置いていく家族のことが心配でならなかった。ダンナは会社があるし、下の義母は直前にぎっくり腰になってしまったし、娘も通学やお稽古ごとなどスケジュール通りに一人でこなせるかどうか・・・。
かなり後ろ髪を引かれつつ、気が重い中の出発となった。(←とかいいつつ、ちょっとはウキウキしていたけど)

ワールドカップの最中なのでいつもより早めに成田に着くように家を出て、パリ経由でストラスブールに。そしてホテルについておそい夕食をとって、やっと落ち着いたので家に電話をかけたのが日本時間で朝7時。気づけば家を出て24時間経っていることになる。やはり遠いなー。

滞在中、家のことが気にはなっていたがなかなか電話をかけるタイミングがなくて、かけても「元気でやっているよ」と言うくらいで長くはしゃべれない。さぞかし娘は私を恋しがっているだろうな〜と思い、帰国した。

ところが彼女はこの1週間で様子が変わっていた。
私がいない間も特に寂しがることもなく、たまに「生きてるかな?」と言ってみる程度だったらしい。
そして玄関を開けてただいま!と言ったとき、ちょっとはにかむような笑顔を見せただけで私にまとわりつくようなこともなく、あんがいさっぱりした態度をとるのだ。

夜寝るときなどは今まで親子3人で川の字になって寝ていたのに、「私一人で寝るね」といって自室のベットで独り寝をするようになってしまった!!
あれれ・・・?
その他にも一緒に歩いていてもベタベタとひっつかなかったり、どことなく言葉遣いや話しぶりも素っ気ないというか甘えた感じが減ってきた。ちょっと距離感が生じた感じ。

毎日一緒だと気がつかない変化なのだろう。1週間接さない間に着実に成長している。
もちろん母親不在という状況もキッカケとなったのだろう。
この変化は喜ばしいこと(なのだろう)だが、私としてはちょっと急に思えて何か物足りないというかいいのようのない寂しさが。
私が望む速度や方向に娘が成長するかどうかは全く予測はつかないが、ちょっと距離を置いて近視眼的にならないように接していけたらいいなぁ。


2002.05.21(thu)

先週の木曜日、金曜日はCPAの事前講習会(7月にある資格認定試験のために毎年開催している講習会)がそして翌日の土曜日は定時総会、そして昨日月曜日はソムリエ協会東関東支部の例会にCPAが初めてジョイントしてセミナーが開かれた。
理事の数が17名しかいないということもあり、スタッフとして連日お手伝いに出向いた。

私は講習会では講師を担当するのではないので事前の準備や時間前の緊張などはしなくてすんだので気楽と言えば気楽。しかしいろんな予定を上手にやりくりして、日々のルーティンワークも部分的には端折るがちゃんとこなしながらいろんな行事に参加しないとならないので、結構バタバタした気ぜわしい日々を送った。

いやぁ、手前味噌だけれどチーズプロフェショナル協会の講習会はたいしたものだ。
2日間に渡って延べ約12時間、チーズの製造、国別の個々のチーズの紹介、チーズの料理、歴史、現状と展望、販売やサービスの技術、食品衛生について等々、その道のプロがみっちりじっくりと話をしてくれる。その道のプロたちは積んできた経験の量が違う。一朝一夕に得た知識ではなく、試行錯誤をしてきて今のチーズ界を代表する地位を築いているのだ。そういう人たちのレクチャーは話し方云々より、内容が濃くて説得力がある。
チーズに興味を持ってこれからいろんなことを知りたい、と考えている人にとっては刺激的で非常に貴重な体験になること間違いない。・・・とまで、受講生に混じって聴きながら感じていた。
試験を受けなくても、毎年同じ話を聞くとしても、チーズ業界に身を置いているのであれば生きた話として、またチーズに対する姿勢を正す意味合いでも一見(一聴?)の価値ありだ。

そして土曜日にあった定期総会の特別セミナーではスペインチーズとシェリーというお題目でそれぞれ5種類のスペインチーズとシェリーが試食に出た。
「ワインとチーズ」のセミナーは数多くあれど、それほど馴染みのないシェリー酒とのマリアージュを楽しむ講習会というのはなかなか無いだろう。しかも講師が本間るみ子氏と明比淑子氏とそれぞれの業界ではトップの女性二人の豪華版。実際スペインではどう楽しんでいるのか、またそれぞれについてもかなり詳しい情報を惜しげもなく話してもらい(しかも分かりやすく)、「なるほど、なるほど、ほう、そうなのか・・・」と口を開けっ放しで話を聴いてしまった。実にレベルの高い、内容の濃いセミナーだった。

ソムリエ協会東関東支部とのジョイントのセミナーも面白かった。
さすがにソムリエ協会、開催する場所も豪華だし集客力もすごい。ホテルでの開催なので準備やサービスなどもスマートだし、CPAのような、良く言えば手作り感のある悪く言えば素人っぽい講習会の運営ではない。
しかしながらセミナーの講師はまたもや本間るみ子副会長が担当し、内容自体は一般的なチーズの初級程度の説明ではあったが、チーズの入り口にいる人たちにとってはすんなりと入りやすい、興味を引くような見事なものだった。
さすが数々のセミナーをこなす本間副会長。長年のセミナー経験が忍ばれた。(例えて言うならばすごく上手なピアニストがテクニック的には易しいモーツアルトの小品を余裕綽々で美しく弾きこなすような具合。←かえってよくわかんない表現)

チーズのプロ集団のCPAの力をもっと発揮していくために、適材適所でいろんなタイプの講習会を開いていったらこれからとても面白くなっていくのではないだろうか・・・。企画運営部員としてムクムクとやる気が起きてきた。←でも程々にしておかないとすぐに忙しくなりすぎて破綻してしまうのだが。


2002.05.15(wed)

ちょっと途切れてしまったが、私のフランス行きの計画は着々と進行中。
なんとかダンナの理解(「しょうがないなぁ」という諦めかもしれないけれど)を取り付け、次に娘に母親の長期不在について相談してみた。

「響ちゃん、お母さんまたチーズのお勉強で外国行くんだけれど、行っていいかな?」(ストレートに聞いてみる)
「え?また行くの?飛行機乗るの?ベルギー行くの?」(彼女はなぜかベルギーに憧れていて、いつか一緒に行こうねと約束している)
「ベルギーには行かないよ。フランス。1週間くらいだけれどいいかな?」
「別にいいけど。私またおばあちゃんちで毎日夜ご飯食べるんだね。いいよ。いつもフルーツあるから。」(デザートに果物がたくさん出るらしい)
・・・・・・
という感じであっけなくOKがでた。彼女の心配は朝ご飯と夜ご飯だけのようだ。
もう母親がいないといって夜寂しくなる年齢はすぎたし、いつも目に入れても痛くないほどに可愛がってくれる義父母が同じ屋根の下にいるということが何といっても私も彼女も安心だ。

一番気が重いのは下の義父母に娘とダンナの世話をすべて押しつけて1週間以上も海外に行ってもいいかという了解を取ることだ。
日常生活でも私が平日仕事や自分の勉強のために家をあけたり、夜の寝かしつけができないときはしょっちゅう娘の世話をお願いしている。夜ご飯、宿題、時間割、歯磨き、着替え等々・・・まだ自発的にひとりではできないので、いつもお尻を叩いて次々にベルトコンベヤー式にこなさせている。結構この作業が骨が折れる。家事や育児に携わっていないお父さんやまだ子育てが始まっていない女性にとっては、そんなこと家にいながらにしてできることだから楽じゃん!って思っていらっしゃる方が多いようだが、毎日のことになると意外にたいへん。規則正しい生活させるために時間に追われるので腹も立つし、その作業がのあると思うと晩酌で心の底から酔っぱらえない。

話がそれてしまったが、毎日になると大変な作業を義母に丸まるお願いをすることがとても気が引けるのだが、そこをクリアーしないことには旅行に行けない。
お願いをする気の重さのぶん、十分に心を込めてお願いしないと。

義母だけにお願いすればきっとすぐに「いいですよ」と言ってもらえそうだったが、家長である義父にも了解をもらわないと筋が通らない。
二人が揃っている夕飯前の時間にお願いに行った。

ドキドキしながら「官能評価法をチーズの協会でも本格的に取り入れる、そのためにまずは具体的なチーズの評価法の研修をフランスで受けてきたいのだがいいか」ということを説明する。
ちょっと専門的な言葉も入るし、全くチーズ業界に関係ない人たちにそれがどんなに有益なことなのかと言うことを説明するのは難しい。
官能評価という言葉すら理解してもらえなかったらどうしよう・・・と思っていたのだが、なんと義父が勤めていた会社では日本で初めて官能評価法を社内に取り入れたということもあり、その必要性や導入する困難さということを良く知っていた。私たちが始めようとすることを即座にわかってもらえたようだ。
だからといって娘とダンナをおいて留守にすることについて大賛成というわけではないのであろうが、有り難いことに「やりたいのなら、私たちはいいから行っていらっしゃい」と言ってもらえた。
そのうえ義父は「官能評価を本格的に学ぶのであれば形になるまで少なくとも10年はかかる。かなり本腰を入れないと物にならないから、十分頑張るように。」という言葉をくれた。

本当に有り難い。
帰国後にもいろいろと勉強会をしたり、また違った形で研修やセミナーが行われると思うがそれについても応援してくれるというのだ。(もちろん、度を逸しない程度の活動に・・ということだが)
家族に不便をかけるが、やはりこのような理解があることで心おきなく研修に出かけることができそうだ。
今後、成果を上げていくこと、これは絶対に成さねばならない!(プレッシャーだよ〜)


2002.05.07(tue)

やっとGWが終った。
「やっと」というのは一般家庭の主婦だったらだいたい持つ感想かもしれないなぁ。
もちろん朝寝坊ができるし、時間に追われることもなくて日頃よりはのんびりと過ごせるのだが、どうもリズムが狂ってしまって・・・。

現在、我が家にはそれぞれ専用のPCがある。
私の専用機はvaioのノートPCなのだが、HP関係のことやチーズ講座の資料作りなどは昔から使い慣れているMacのデスクトップを使っている。
このMacのデスクトップはダンナの専用機(ということになっている)なので、休日や平日の朝や夜などダンナが家にいるときには彼が使っている。
つまり、私が使えるのは平日の日中でダンナも娘も家にいないときに限られるというわけだ。

連休中は当然、毎日ダンナが在宅しているのでなかなかMacに近づくことができない。
家事の合間に日記を書いたり、資料作りをしたりと日常を過ごしている私としては、こんなに長期間PCでの作業をしないで入る日々が続くとなんだか妙に不安になって、焦ってしかたがない。

それに出不精な性格のダンナと娘なので私が二人を誘わない限り、あるいは何か遊びを計画しない限りなかなか外出することもない。
誘っても「行かない」と言われることもしばしば。仕方なしにひとりで銀座に行ったり横浜に行ったりと気楽ではあるが、なんだかつまんない休日を過ごすこともある。
ひとりで出かけても家で父子が待っているので、必ず昼食、夕食は準備しないといけないので何となく家に縛られている感覚が・・・。

というわけで、週に2日くらいの休日ならともかく、1週間以上も続く連休というのはかえって慣れない生活なので私はリズムが狂うのだ。

なんてことを書いたらダンナには申し訳ないかな。
連休が始まったとたんに「あと休みは何日しか残ってない・・」と5月7日が来ることを非常に恐れていたもんなぁ。
今日からまた頑張ってくださいね。お二人さん。


2002.04.27(sat)

もう一度自分自身で「この研修がこれからの私にとってどれだけ有益なものになるのか。家族に不自由や迷惑をかけてでも行く価値があるのか。一時の気分の盛り上がりだけで行こうと思ってはいないか。」など静かに考えてみた。

私はすごく慎重な性格ではないが無鉄砲なことはできない性格だ。何事も妥当な道を知らず知らずに選んでいる。ギャンブルなどは苦手な性格だ。堅実に貯金が出来るタイプ。(やな性格だなぁ)
平静な自分に戻って、ゆっくりと考えた。天の声(というより内なる自分の声)にも聞いてみた。

するとやはり「これはやるべき、チャンスだぞ〜」と聞こえてくるのだ。
研修のある期間はずいぶん前からそこには大きな予定が入ることが決まっていたかのようにスケジュール帳は真っ白。
幸い小学校の行事も無いようだし、出場する本人より母親が胃が痛くなるほど真剣になってしまう娘のピアノの発表会は帰国の次の週末だし、わたし的にはばっちりな状況。

そこで研修の内容や今後の見通しなどをもう一度宮嶋さんに聞いてみた。
研修はとりあえず今回1回きりで、そこで修得したことをベースに研修に参加した人たちで頻繁に勉強会を開いて、チーズを評価する(判断する)共通の言葉、味の傾向、評価法などをすり合わせて、細かく基準を作っていくという流れだそうだ。
12月の頭に開催予定の国産チーズのコンテストでその手法を取り入れたジャッジをすることが、とりあえずの目標らしい。

ようはまだ誰も踏み入れていない未開の地に道を造っていく作業なのだ。
時間と体力とそして財力も必要な作業。それよりなにより行動力が今まで以上に重要なことだと想像できる。 (余談だがCPAの立ち上げから今までの活動もはじめに想像していた以上に馬力をかけないと前に進まなかった。)
ひょっとしたら6月の研修旅行後が本当の勝負で気力や精力を十分に注いでいかないと、結局モノにならないかもしれない。

家事、子育て、HPの運営、チーズの講師、CPA理事の仕事でアップアップの私にこれ以上の余力が残っているのか。
実は自信がない。
でも、「チャンスだ!」という気持ちは変わらない。

そんなことを正直にもう一度ダンナに話してみた。
彼もそれを心配していて、これ以上荷物を増やして私が破綻してそのとばっちりが家族や回りに来るかもしれないということを認識して欲しかったようだ。
そうなったときにどの荷物を下ろす覚悟があるのか、そこまでちゃんと話をしてやっと納得をしてもらった。

とりあえず6月の研修に参加することをダンナは認めてくれた。
次は娘の了解と1週間のあいだ実質的に彼女の面倒を見てもらうことになる義父母の了解をとらねば。(まだ道は長い)


2002.04.24(wed)

ダンナはことあるごとに、「キミだけ一人海外旅行していいね。ボクはもうかれこれ何年くらい行っていないかな?」とか言ったりする。「私だって97年に行って去年行った2回きりじゃん!あなたは出張で世界1周とかニューヨークとかに何度も行っているじゃん!」と思うのだが、もちろん心の中で収めている。
だって私は「仕事」という大義名分があっての海外旅行じゃないものね。

何とか機嫌のよい時を狙って、さりげなく言い出さないと・・・と気持ちは焦るのだが、なかなかきっかけがつかめない。朝の起き抜けには切り出せないし、昼間はいないし、夜も疲れて帰ってくるし。コッソリ手紙でも書こうかな。それともめったに送らないケータイメールで伝えようかなぁ。

結局、かなり上機嫌で酔っぱらって帰ってきたときに、こそっと告げた。
すると、サァ〜っと酔いが醒めたのか、まだ酔ってはいたけれどある部分だけ冷静になったのか、「改めて明日の朝に聴くから」との返事。
とにかくきっかけは作れた。

朝、いつもより緊張して早くから目が開いた。
酔っぱらった翌朝なのでいつものパン食ではなく、みそ汁にご飯、納豆・・・と気遣いのメニューで攻めてみた。響子を学校に送りだして、洗濯も早々に済ませた。
ぼや〜っとした寝ぼけた顔でダンナが起きてきたが、すぐにはその話題を持ち出さず朝の連ドラなんぞをゆっくり見て、熱い日本茶を出しながら「ところでね・・・」と切り出す。

一通り私の話を聞いたダンナは「その研修に行ったからどうなるの?たった1週間でものになるの?いったいいくらかかるの?この研修が1回目でまた年に何回も渡仏するってことにならないの?日本でこの技術を持っていたら何ができるの?何かバッジとか政府機関に認められたような資格になるの?どーなの?どーなの????」・・・と、どうやら私の説明がかなり曖昧だったのか、まだ雲を掴むような話でプロジェクト自体も軌道に乗っていないことを瞬時に見抜いたのか、どんどん突っ込まれてたじたじになってしまった。

すぐにはOKが出るとは思えなかったが、今回はかなりしっかりとプレゼンテーションをしないことにはゴーサインがでないな、という感触だけは掴んだ。頭ごなしに「1年もたたないうちにまた一人で海外に行くなんて絶対に許さん!!」と言われることはなかったのが救いだった。

「もう少しボクを納得させるように努力してください。」と最後に一言言われ、「出直してきます〜」っと今日の所は引っ込まざるを得なかった。(またまた次回に続く)


2002.04.23(tue)

まったく、降って沸いたような話なのだが6月にフランスに行くことになった。
もちろんチーズ絡みで。観光ではない。遊びでもない。ビジネスでもない。

チーズプロフェショナル協会では去年あたりからフランスでここ15年くらいで確立された官能評価法を日本に紹介するために、予算をつぎ込みセミナーなどを開催してきている。
私自身、興味はあるけれど官能評価っていったいなんなんだろう?とよくわかっていない。何ができて、どういう人がそのことに携わるのか。

日本では食品メーカーが各企業でお抱えの官能判定士(呼び名はよくわからないけれど)を持っていて、例えばサッポロビールなら市場の嗜好を調査した上で「黒ラベルの味はこういう味にしよう」と決めたり、またその味が変化しないように常にチェックをしたりするらしいのだが、あくまでも自社製品のみを対象としていて、フランスやEU諸国のように第三者的な立場の団体が官能評価をするシステムがまだ確立されていないらしい。

そういう概念すらないから、日本に紹介したところですぐに活用できる団体にはならないだろう、ということでまずは官能評価を身近で利用できる(具体的にその技術を役立てる)場面を作っていく事から始めよう・・・と、CPA理事であり十勝でナチュラルチーズの製造をしている宮嶋望さんが中心となって活動を始めることになった。
まだ日本に入ってきて歴史の浅いナチュラルチーズをよりわかりやすく的確に食べ頃や状態を判断する方法をまず確立しようというものだ。

私はCPAの会合とか行事でよく宮嶋さんとお目にかかったり話をしたりする機会があり、この計画が将来的にはきっと日本のチーズ業界にとっては有益なことになるだろう、消費者や販売の現場の人間もこの技術が必要だと強く感じる日が来るだろうと予感していた。
だって、売り場に並んでいるチーズがいったいどのような状態なのか、キチンと答えられる販売員ってどれほどいるか。自分の目で見てチーズを選べる消費者がどれだけいるか。本当に美味しい状態のチーズのあるべき姿というものを、ある程度感覚や経験だけでなく、見た目や匂い、味や触感で判断する必要があると思う。そしてワインのように味や香りを表現する共通の言葉というものを作る必要がある。

面白そうだ、私もかかわりたいな・・・。でも適性の有無もあるしな・・・。とぼんやりと考えていたのだ。

宮嶋さんの計画ではこの6月に研修をフランスの公的な機関で行われることになっていた。
やってみたい気もするけど。。。と心がフラフラとしていた私だったが、神戸の私の友人が「私やりたいです」とすごく前向きに目を日輝かせて決断したとき、「私もやるわ!」と思わず断言してしまった。

もちろん研修に行くための費用は自己負担。(CPAで研修費用までは負担してくれない)
子持ち主婦だから家事や家族の世話などを放り出して参加しないとならない。
しかも去年の9月に無理を言ってイタリア旅行に出してもらったばかり。毎度毎度のことだけれど、まずは家族に納得してもらって了解をもらわないと。

宮嶋さんには「参加する」と返事をしてしまったが、さてどうやってまずはダンナにこの件を切り出そうか・・・。宿題を抱えたままなかなか手を付けずに日にちがたっていくのでした。(長くなるから次回に続く)


2002.04.18(thu)

先週末から火曜日まで一足先の初夏を満喫してきた。
石垣島を中心に小浜島、黒島など離島に渡り海水浴や島内観光など、そして今回はモズク採りも体験した。娘も頑張ってスイミングスクールに通った甲斐があって、引き潮でかなり浜から離れた場所にある珊瑚礁まで行き、水中めがね(ゴーグル?)で水中を覗き見ることができて大はしゃぎだった。

沖縄は学生の頃から縁があって何度も遊びにきている。最初に訪れたときはまだ若かったということもあり、また貧乏旅行だったこともありかなり自分が住んでいる町との温度差があるように感じていた。
青い海に感激し、刺すような日差しに目が眩み、原色の花々を見てパラダイスとはこういう所・・・と浮かれてしまっていた。

父が那覇に単身で生活していたこともあって、何度か訪れるうちに一番印象的な上っ面な部分だけでなく、この地で生活をいている人の視線に近いところで徐々に沖縄を感じることができるようになってきた。
特にダンナと一緒に旅行し始めてからは「リゾートする沖縄」ではなくて「本土と違う食文化を持つ沖縄」を求めていろいろ食べ歩きだした。

亜熱帯地方に属するだけあって市場に並ぶ野菜や果物、色とりどりの魚や海草類などはなかなかユニークだしエスニックだ。食堂に入っても見覚えのない名前が並び、日本国内なのに何だか海外旅行しているような興奮が味わえる。
沖縄の人たちは市場で食材を購入し、独特の料理を日々食べている・・・。それはたぶん、沖縄だけでなくて北海道や長野なんかでも同じことだと思う。その地方の食材でその地方の気候にあった郷土料理ってものがあるのだから。

最近では沖縄=健康食という図式からかニガウリが流通したり、チャンプルーという言葉も一般的になった。紅芋だってすっかり認知されている。
「ちゅらさん」の影響もあり沖縄から東京(中央)への距離がすごく縮まったような気がする。

逆に今回強く感じたことは、東京(中央)から沖縄への距離も確実に狭まっているということ。
沖縄、特に那覇などはずいぶん前からそうだったのかもしれないが、石垣島や小浜島でもそれを感じた。

沖縄の離島は去年、宮古島、石垣島、波照間島にも行ったきたが、どの島でも携帯電話がじゃんじゃん通じてしまうのには驚いた。
浜辺で遊んでいても、離島に渡る船の中でもどこでもかしこでも。ダンナなんて、「家族旅行するから休暇取ります」って会社に言ってきたにもかかわらず、上司や同僚から電話で捕まってしまうから、その時は気分的に心は東京に戻ってしまうのが可哀想だった。

そして町のコンビニや港の船の待合いに所にある小さな売店ですら、ハイチュウとかポッキーとか売っているのだ。爽健美茶とかBOOSとか売っているのだ。(さんぴん茶という沖縄ならではのお茶も売っているけど)
なんかこれって、すごくない?もうどこの田舎もどこの都会も日本全国生活の形態はほとんど同じ。どこに行っても同じものを食べて、同じテレビ見て、同じ服きて。流行っている歌もタレントもすべて中央と同じ。
勝手な言い分だけれど、何だかちょっとシラケてしまうのだなぁ〜。

一番印象に残っていること。石垣島から連絡船で30分ほどのところにある黒島の集落の家並みは、非常に美しかった。懐かしい昔のままの美しい田舎が残っていた。


2002.04.12(fri)

おととい、CPA主催の「北フランスのチーズセミナー」が東京であった。
フランスのチーズってチーズファンやチーズマニアにとってはかなり一般的になってきて、いろんなチーズショップでも多種類のチーズを目にするので、今更知らないチーズってないだろう、あったとしてもきっと味は知れているだろ・・・なんて、かなり高をくくっていた。

このセミナーで出されたチーズはフランス北部にセラーを持つ熟成士フィリップ・オリビエ氏のところから直接送ってもらったその地方のチーズ達ばかりで、しかも熟成の具合が非常によいものだけを5種類ほど取り上げた。
北フランスってどのあたりって、実は私もよくわかっていなかったが、ベルギーの国境付近からシャンパーニュ地方やノルマンディ地方より北がわ・・という辺りで、どうもチーズファンにとっては注目度の低い地域。AOCチーズでもあるマロワールは有名だけれど、それ以外にとりたてて名前を挙げておかないとというようなチーズが無い。情報も少ない。

というような結構マニアックな地域のチーズセミナー。講師は元雪印の中川定敏氏。熟成管理士として著作もあるしこの業界では古くからの有名人だが、私は初めて氏のセミナーを受けた。(といっても裏方だからかいつまんでしか話は聞いていないが)

中川氏の長い自己紹介の中で日本のナチュラルチーズ輸入創生期の話が非常に興味深かった。
私がチーズの世界にはまりこんだのはたかだか7年くらいのもので、それ以前のチーズ業界の話や日本でナチュラルチーズを販売するにあたっての準備の話などは、何事にも始めというものがあるんだなぁ・・・と感慨深く聞き入ってしまう内容だ。

そして肝心の試食チーズの説明については裏方に徹していたため聞くことができなかったが、裏でチーズの試食だけはばっちりさせてもらった。
今回のチーズはマロワールのようなウオッシュタイプのチーズがほとんどだったのだが(初めて見るもの、初めて食べるものもいくつかあった)、カタチこそ違えど同じ地方のウオッシュタイプだからあまり味に差はないのかなと思いきや、やはりそれぞれ微妙に塩加減やチーズの味が違う。
どれも最高の熟成状態ということでチーズをカットすると「ぷ〜ん」とミルキーな臭いがするのには驚いた。ミルクの果物・・といった感じ。これは美味しそうと鼻を近づけないで、見ただけでわかってしまう。

食べてみても「美味しい〜!」と歓声を上げてしまうほどのおいしさ。素直に、ストレートに美味しいと感じるチーズも珍しい。食べにくいということもないし、チーズとして深みがないとか物足りないということもない。ちょうどラクチンに食べて美味しい感じ。これも作り手の技術もさることながら、きっと熟成士であるオリビエ氏の熟成管理技術が優れているということだろう。
ちょうどいい状態で参加してもらっているみなさんに提供できた、ということは主催者側としても非常に嬉しいこと。

こういう美味しいチーズを食べると、そこそこいい値段で普通に売られているチーズで満足できないことが多くなってしまう。知ってしまうと、失うものもあるのね・・・・。(確実に自分の舌が肥えてきているのも実感)


2002.04.05(fri)

子育て、というか子供の教育に関してはなかなか悩み深い。
というのも、娘は小さいときに私の不注意でしばしば水難に見舞われてしまい、それ以来水が大の苦手になってしまった。幼稚園の頃はお風呂にも入れない時期があり、いつも固く絞った濡れタオルで体を拭くことで汗や汚れを取っていた。
ようやく湯船につかれるようになったものの、なかなか頭を洗うことが出来なくて震災の時に活躍した水のいらないシャンプーを使った時期もあった。

そんな彼女も小学校に上がり学校の水泳の授業で「級」で格付けされるとなると、自尊心からか見栄からかただ水が怖い・・・ではすまされなくなってきたことを自覚したようだった。そんな彼女だがなかなか学校の授業だけでは上達せず、また夏の間にずいぶん頑張ったにもかかわらず秋、冬とプールから遠ざかってしまうと、ちょっと水慣れをしたくらいではまたすぐにプール恐怖症が発症してしまうようだ。

だんだん暖かくなって春が近づくと彼女は「プールの季節が近くなる」ということで、かなり悶々としてきているようだった。苦手意識を持つと下手したら登校拒否にもつながりかねない・・・と、心配した私は先回りをして、水になれるためにスイミングスクールに春休みから通ってはどうかと考えた。
きっと嫌がるだろう娘に「今年の夏のプールでみんなにすごいねっていわれるように、先んじて春から頑張ってみない?」と上手に持ちかけて、近所のスイミングスクールの短期講習に通わせた。

不安、恐怖、など様々な負の気持ちが交錯していることが顔に現れているが、健気にも彼女は「頑張ればきっと潜れるよね。先生が優しいといいなぁ!」と弾んだ声で初日の講習に臨んだ。
練習風景を見ている限りでは想像以上に水に対する恐怖心をあらわに、半泣き状態で授業を受けていた。それでも小学生という自覚からか先生の要求に必死で応えようと努力しているのが、ガラス越しの遠い見学席からも見て取れた。

4日間連続の講習だったがなかなか水が怖くなくなるまでには達せず、未だに顔をつけるのがやっとの状態だが、彼女はもう少し頑張りたいということでこのスイミングクラブに登録し定期的に通うことになった。(親を喜ばすためにしぶしぶ決意したことでなければいいのだが)

母としてはせめて同級生から恥ずかしくない程度に泳げるようになって欲しい、と思っているが、気持ちのどこかで「別に泳げなくてもいいんじゃないの?」って思う気持ちもある。人には向き不向きや好き嫌いがあって当然で、少々体育の成績が悪くてもそれはその子の性質(個性)なのだから、無理強いする必要もない気もする。

でも泳げないことによってクラスメートからバカにされるのも可哀想だし。できれば何でもできた方が親として安心だし。
現に娘は自分一人が泳げないでいることが心配になってきていて、怖いけれど克服したいと考えているようだ。練習すればするほどそれなりの効果があがり、達成感があればいいのだが、中途半端に練習させてもなかなか上達しないでかえって母子ともに失望感だけが強くなっていってしまうのも怖い。

どこまで頑張らせるべきなのか、親も子も「泳げなくたってなんにも問題ない!」と達観するべきなのか。(果たして達観できるのか)
プールだけでなく、これからいろいろと教育に関しては悩みそう。達観できるほど私はまだ開けた人間ではない。




yuko@yuko-cheese.net : Send Mail

矢印 「ゆうこ・チーズ・NET」トップページへ