産地 | スイス、エメンタール地方 |
原料 | 牛乳 |
乳脂肪分 | 45% |
形状 | 直径70〜100B、高さ13〜25B、重さ60〜130Lの円盤型。 |
タイプ | ハードタイプ |
季節 | 1年中 |
プロフィール | スイスを代表するチーズ。(スイスでの輸出量はNO.1だそうだ)13世紀頃はアルプスの山中で作られていたが、16世紀頃からスイス中部の山脈のエメン河流域の谷(エメンタール谷)で生産されている。 無殺菌の牛乳が原料で、チーズの特徴である大きな穴は、チーズアイ(眼)と呼ばれている。このチーズアイはチーズを作るときの牛乳に添加する乳酸菌のうちプロピオン酸菌というバクテリアがチーズの熟成中に炭酸ガスを発生させ、それが大きく固まって丸い空洞を作る。(この穴が丸く形が揃っていることが美味しいチーズの目安にもなり、美しい穴を作るのには温度管理など手入れがたいへんだそうだ) 生産はスイスだけでなくフランスのアルプスに沿った地方(サヴォワ地方やジュラ地方)でも生産されている。 チーズの外側は数ヶ月の熟成期間中に自然と固い皮のようになる。そしてチーズの中身は淡いアイボリー色で、サクランボやくるみの大きさのチーズアイが点在し、やや弾力性のあるしっとりとした身になっている。味はマイルドでチーズの中では淡白。この地方の伝統料理であるチーズフォンデュには欠かせないチーズとして日本でも広く知られている。 |
食べた感想 | この世の中にチーズの種類は星の数ほどあるけれど、チーズといえばこのチーズの絵が頭に浮かぶ人が100人中93人くらいはいるでしょう。トムとジェリーのマンガにも登場して、いったいあのチーズはどんな味がするのだろうかと子供心に憧れていたっていう人もいるでしょう。 私ももちろんその中の一人。チーズを知って、チーズ屋さんに通いだしてほどなくこの穴あきのチーズを買ってみました。果たして味は・・・期待に反して何だか苦みがあり、ハードタイプのチーズとしては熟成感にとぼしい薄い味だなぁ・・と思いました。そのような良い印象を持たなかったこともあり、また普通チーズ売場などでも真空パックで並んでいることが多いので、「ワインのお供」にはこのチーズを選んだ試しがありません。買うのは冬にチーズフォンデュをしようかと思うときくらいでしょうか。 しかしながら先日、フランス・サヴォワ地方のエメンタールチーズをお店の人に勧められて食べてみました。先月取り上げたラクレットと同様、スイス原産と思っていたこのチーズもアルプスを挟んで西側でもさかんに作られているようです。真空パック入りでなくてその場でカットをしてもらったせいでしょうか、今までに食べたエメンタールチーズの中では一番香りも味も豊かでした。でも、ハードタイプといえばゴーダとかボーフォール、パルミジャーノの味と比べてしまうので、どうも薄味で頼りないなぁ・・というのが正直な感想。 お店に人にもそれを素直に伝えたら、「エメンタールは香りのチーズですよ」とのコメントが。確かにチーズのあの独特の漬物臭い感じの「匂い」とは違って、木の実のような芳ばしい「香り」があることに気がつきました。それからというもの、今までどちらかというと味でチーズを楽しんでいましたが、香りも美味しさの必須項目であるということを再認識し、香りが楽しいシェリーを飲みながら食べてみたら、コレがなかなかgoodでした。 |
合うワイン | 白ワインならばドライな白ワイン。イタリアのソアヴェとかガヴィのような軽い白ワイン。私はシェリーのフィノに合わせるのが好き。 |
合うパン | バゲット、パン・ド・カンパーニュ、クラッカー。 |